2016年6月28日
繭の出荷に立ち会いました。
皆さまこんにちは!長島繊維です。
一昨日東京出張から戻り、足利の山々に囲まれた風景にホッとしたところです。
さて、実は先日、繭の出荷に立ち会ってきました!
というのも、長島繊維のオリジナルブランドである【みのる小紋】のコンセプト“日本の材料で日本のもの作り”の一環として、「栃木の繭で着物を作ろう!」という計画が進行中なのです。やっぱり栃木県民ですからね。
今回お邪魔したのは栃木県小山市の「桑東部出張所」。
小山市で生産されている繭が一堂に集まり、ここから製糸工場へ出荷されます。
①まずは養蚕農家の皆さんが運んできた繭を「選繭台(せんけんだい)」に移します。
山盛りの繭!!!
②この台の上で、中のさなぎが死んでしまっているもの(薄いグレーに見える)などを取り除いていきます。
私には全て同じに見えるのですが、プロの皆さんは一目でどんどん分けていきます。
ちなみにふっくらしているものがメス、くびれがあり、ほっそりしているものがオスだそう。
③選繭台で選別した繭を袋に戻し、出荷量の判断の為に次は重さを量ります。
一袋がおおよそ15㎏。5㎏で一反分だそうで、この一袋で約3反分に相当します。
④次に「500gの中に繭がいくつあるか」を調べます。これが「繭の品質」の判断になります。
今回は春に育てた分の出荷になるのですが、春の繭は出来が良いそうです。(繭は暑さに弱い為)
この出荷分も良質な繭が集まりました!
一粒一粒がきらきらと輝いており、とってもきれい!!
赤い網に入っている分は、繭の品評会へ出品する分です。
小山市で生産されている繭の多くは、この「春嶺」×「鐘月」という品種になります。
小山の繭、良い評価が出ますように!
そしてこの黄色く輝く繭は「小山黄繭(おやまおうけん)」という品種。糸にした時にはここまで鮮やかな黄色ではなくなるのですが、うっすらと色が残り、特に「黒」を染めた時に深みが出るそうですよ。
他にも日本品種と中国品種の見分け方、宮内庁で育てている最高品質の蚕「小石丸」の改良版で、小山で育てている「改良小石丸」の特徴など、様々なお話を伺いました。
この繭が生糸になり、いつか着物になるんですね。
こんなに綺麗な繭を一生懸命作ってくれた中のお蚕さんたちに
恥じないような、素敵な着物を作らなくては!