2020年10月21日
背守り刺繍のコート
皆様こんにちは!長島繊維です。
10月ももう後半。「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったもので、
日暮れの早さに季節を感じます。
さて、本日ご紹介するのはちょうどこの季節からの必須アイテム
着物コートです。
「背守り刺繍のコート~千草色~」。
仮仕立てしてあるだけなので、衿の形は道行でも道中着でもお好きにできます。
最近はやはり道中着でお仕立てされる方が多いでしょうか。
手絞りと手刺繍の凝った作りです。古布を使って梶の葉の形を作り、周りを刺繍しているのですが、
これがいわゆる赤ちゃんの産着の「背守り」と同じ技法で一針、一針、チクチクしています。
梶の木はご神木として神社に植えられていることも多く、その葉はお供え物の
敷物として使ったり、七夕に願い事を書いたりして、(短冊のルーツ)
古くから日本人の生活に寄り添ってきました。
その為、家紋になったり、着物の柄として使われることも多い文様ですね。
古布の雰囲気も相まって、シンプルながらも存在感のあるコートです。
そして色違いでこちらが「背守り刺繍のコート~黒鳶色~」。
少し紫味のある茶系で、どんなお着物との相性も良さそうです。
こちらの古布には桜も見えますね。この古布があるだけではんなりとした
雰囲気が不思議と漂います。
着物のコートは大切なお着物を守る為、
「ちり・穢れ」を家の中に持ち込まない為、
防寒以外にも意味のあるものです。
ぜひ一枚は自分好みのコートをお持ちくださいね。