2020年11月28日
アイヌの織物、二風谷アットゥシ
皆様こんにちは。
今年はまだ暖かい日が多いですが、紅葉が見頃ですね。
葉っぱの色が変わっていく様子って時間の経過が良く見えるから好きです。上からゆっくりグラデーションになっていって綺麗なんですよね。自然の美しさを感じられます。
さて、本日は日本の伝統工芸品シリーズということで北海道の「二風谷アットゥシ」をご紹介します。
北海道の二風谷(にぶたに)という地域で織られているアイヌ民族の工芸品、それが「二風谷アットゥシ」です。
オヒョウやシナの木の樹皮を糸にして平織で織られた反物や着物のことを「アットゥシ」と呼びます。
丈夫で水に強く通気性の良い織物で、江戸時代には産地として広く知られていました。
伝統的なアイヌ民族の衣裳「アットゥシ」。
模様があるものは晴れ着の意味合いが強いそうです。
今でも100年前から変わらない道具で織り続けられている二風谷のアットゥシ。
先月、その二風谷へ訪れ作家の藤谷るみ子さんにお会いできました。
そこで出会った素敵な八寸帯がこちらです。
こちらはアットゥシの八寸帯になります。
カラフルな色合いですが全て草木染で、薄茶の部分がもともとの樹皮の色。
張りがあるので締めやすそう!樹皮から織られた自然布の帯なので、通年締めて良いのではないでしょうか。
秋冬ならこんな結城紬と合わせて、温もりを感じる雰囲気に。
カラフルな草木染の黄色は、なんと藤谷さんがお庭で育てているマリーゴールド
が染料となっています!
「二風谷アットゥシ」とは、豊かな森と、森に寄り添って暮らす人間の営みが育んできた織物なのですね。